Jul 29 2013

QuickTime で Mac の画面を音声付きで動画キャプチャする方法

Version : QuickTime で Mac の画面を音声付きで動画キャプチャする方法
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QuickTIme Player を使って Mac の画面を動画でキャプチャすることができますが、アプリの音声をキャプチャすることができません。SoundFlower を使ってアプリの音声出力をそのまま音声入力にループバックする方法を試してみました。うまくいったので仕組みも含めて図解でご紹介します。


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Mac OS X に標準装備の QuickTIme Player を使うと簡単に画面全体あるいは画面の一部分を動画でキャプチャすることができます。ただ、音声はマイクやライン入力などの外部入力に限られているので解説音声を入れることはできても、アプリから出ている音をそのまま動画に録音することができません。

今回は SoundFlower というツールを使って簡単に音声ごと動画キャプチャする方法をご紹介します。

 

僕の環境は iMac 標準のスピーカーとマイクの他に楽器入力用の Roland UA-25 という USB Audio Interface がついていたり、Apple TV への出力がついていたりします。環境設定のサウンドから入出力デバイスを選択して使い分けています。アプリから音が出るまでの概略図は下図のようになります。

SoundFlower

画面をキャプチャするときの音声はアプリケーションが音を入力するときのパスで示したように、内蔵マイクやライン入力あるいは USB Audio Interface からの入力を選択して利用することになります。このときに、音声の出力と入力が内部的に接続されていないためキャプチャ時の音声にアプリの音声は入らないことになります。

SoundFlower はデバイスドライバに出力する音を事前に奪って、元々の出力に出すと同時に内部で自分自身に戻して入力デバイスとしても働きます。このようにサウンドの接続を変えることをルーティングといいますが、特に自分自身に戻すことをループバックと言います。SoundFlower はループバックと同時に他の音声出力にもルーティングができるドライバで、概念的には下図のような結線をつくれます。

SoundFlower_2

 

SoundFlower は Cycling ’74 という知る人ぞ知る会社からフリーダウンロードできます。知る人ぞ知ると書いたのは、その昔 Max/MSP という音楽や信号処理を得意としたビジュアルプログラミングの開発環境を作った会社だからです。正確にはフランスの IRCAM 研究所で開発されたもので、当時は ISPW(IRCAM Signal Processing Workstation)というボードを NeXT Cube というこれまたスティーブ・ジョブスが作った斬新なワークステーションに挿して動かしていました。 その後 PC や Mac などで動くようになって、未だに多くのメディアアーティストさんやクリエーターさんに利用されています。

おっと、脱線してしまいました。ちょっと黎明期に関わっていたことがあるもので…。年齢バレちゃうね。

こちらからダウンロードします。

Download_Soundflower_«_Cycling_74

すぐにはダウンロードされません。さらにGoogle Code に飛ばされます。ちょっとマニアックな感じですが焦らずに、一番上にある最新の .dmg ファイルをダウンロードしましょう。

Downloads_-_soundflower_-_Soundflower_system_extension_for_interapplication_audio_routing._-_Google_Project_Hosting

ダウンロードした dmg ファイルをダブルクリックするとインストーラーが走ります。

2013_07_28_23_40

 

システム環境設定のサウンドを選んで出力を「Soundflower(2ch)」にします。これでアプリケーションの音声出力が Soundflower にルーティングされます。

2013_07_29_0_17

次は Soundflower から実際に音声を出力する部分のルーティング設定を行います。アプリケーションフォルダの中に「Soundflower」フォルダが作られているはずです。その下に Soundflowerbed.app があるので起動しましょう。メニューバーに花びらマークが出現するのでそこからモニター用の出力先を設定します。

最初のルーティングの図でいうところの右上の部分を設定していることになります。

Main_Menu-2

64ch の方は設定する必要はありません。上記の例では、Roland UA-25 USB Audio I/F を指定しています。この時点で、アプリケーションの音は Soundflower を通って、UA-25 にルーティングされて実際に音を聞くことができます。Soundflower が間に入ることで、Soundflower 内部で入力デバイス用としても音声がルーティングされます。

 

ファイルメニューの新規画面収録を選択後、下図のように右側の小さな逆三角形をクリックしてマイクの項目から SoundFlower(2ch) を選ぶとアプリの音声が QuickTime Player への音声入力として使われます。

OtherViews_と_画面収録_と_Soundflower-1.6.6b.dmg_-_soundflower_-_Soundflower_1.6.6_Installer__includes_SoundflowerBed__--_Use_this_for_OS_10.6_-_OS_10.8_-_Soundflower_system_extension_for_interapplication_audio_routing._-_Google_Project_Hosting-2

あとは録画ボタンを押して画面を録画するとアプリの音声も同時に録音された動画が生成されます。

 

 

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