新しい iPhone を開発用に登録する手順
機器登録の概念図
正確かどうかはちょっと自信ないですが、自分なりに理解している機器登録の概念を図にまとめてみました。
大まかな流れとしては、
- iPhone の UDID を iOS Dev Center のデバイスリストに登録する。追加すると実機開発用のプロビジョニングファイルに自動的にそのデバイス情報が追加される。
- 実機開発用のプロビジョニングファイルをダウンロードする
- Xcode (の organizer) を使って iPhone にプロビジョニングファイルを転送する
という感じかと思います。
なお、配布用のプロビジョニングファイルには機器情報が入っていないので iPhone のデバイス登録とは無関係です。無関係ですがせっかくなので図には追加しておきました。
また、iPhone のアプリを開発するには機器登録以外にも、開発者登録、certification、アプリ ID の登録などが必要になりますが今回は割愛します。今回はあくまでもデバイス登録についてです。
以下は実際の登録手順です。
登録する機器の UDID を調べる
まずは、新しく開発用に使いたい iPhone の UDID という個体識別番号を調べます。iPhone を Mac につないだ状態で iTunes を起動します。上図のように iPhone の詳細画面を表示します。
シリアル番号と書いてある部分をクリックします。一見クリックできそうに見えないのでなかなか気づかないですが実はクリックできます。
すると、シリアル番号から識別子(UDID) に変わるので、表示された UDID の上で右クリックしてコピーしておくとよいでしょう。あとでペーストすればよいので楽です。というか、手で打ち込むのは至難の業です。
iOS Dev Center で機器登録
Apple の iOS Dev Center ページから右上の「Certificates, Identifiers & Profiles」を選択します。
「Devices」を選択してデバイスリストへ。
左のメニューが「Devices」→「All」が選択され、現在登録されている開発用の iPhone/iPad の一覧が表示されます。新しいデバイスを追加するには「+」をクリックします。
Register Device を選択した状態で、Name には自分で覚えやすいデバイスの名前を入力します。デバイスリストには100台まで登録できるので、Name はどの iPhone か識別しやすい名前(ただしアルファベットのみ)にすることをオススメします。例えば、Gyoza iPhone 5s とか、Brother’s iPad とか。
UDID の欄には、先ほどコピーしておいた UDID をペーストします。
入力した情報の確認が出るので、間違っていなければ「Register」ボタンを押します。UDID は間違っていても後で修正することができないので慎重に確認します。といってもこんな長いもの確認するのは大変なので、確実にコピペしておけばまず大丈夫でしょう。
「Registration Complete」が表示されれば、無事に登録完了です! 「Done」を押してプロビジョニングのダウンロードに移ります。
左側の「Provisioning Profiles」→「All」を押します。すると、現在登録されているプロビジョニングファイルの一覧が出てきますので、今登録した iPhone で必要となるプロビジョニングを「Download」して Mac にコピーしておきます。必要となるプロビジョニング がよくわからない場合にはとりあえず全部ダウンロードするのもありですが、基本的に自分あるいはチームで作ったもののはずですのでチームの人に確認しましょう。自分で作ったものは自分に確認してみましょう。
デバイスにプロビジョニングを登録
Xcode 5を起動して「Window」→「Organizer」とすると、 上図のように Organizer(オーガナイザー)が起動します。このときに、初めての iPhone が接続されていると「Use for Development」というボタンが現れると思うのでそれをクリックします。
開発者アカウントの紐付けがまだの場合
この手順は人によっては必要ないかもしれません。もしも下記のダイアログが出てきたら開発者アカウントの紐付けがまだなので Xcode にお任せしてやっていただきましょう。
Add… を押します。
Apple ID とパスワードの入力を求められるので、開発者用に登録してある Apple ID とパスワードを入力します。Apple ID はメールアドレスではなく、Apple ID 登録時のユーザ名ですので注意。入力したら Add を押してログインします。
成功すると、Xcode のアカウント設定に開発者の Apple ID が登録されます。すでに登録されている人はここまでのステップは必要ないかもしれません。
アカウント設定の画面を閉じて Organizer に戻ると、デバイスと開発者を紐付ける画面が出ているはずなので、先ほどアカウント設定に登録された開発者を選んで「Choose」を押します。
プロビジョニングファイルをデバイスに転送
もう少しで完了です。Organizer の左側のデバイスリストに新しい iPhone が表示されているはずなので、その中の「Provisioning Profiles」を選択します。
新しい iPhone にはまだ開発用のプロビジョニングファイルがインストールされていないので、「No provisioning profile」の右側の小さな「→」をクリックしてプロビジョニングの詳細画面に移動します。
画面下の「+add」ボタンを押します。
前もってダウンロードしておいた Development用のプロビジョニングファイル(*.mobileprovision)を読み込ませて本体に登録します。必要なプロビジョニングすべてに対して同様に追加を行います。
無事に追加を終えると、Provisioning : の項目に読み込ませたプロビジョニングのプロファイル名が並びます。これにて完了です!